【ファイナンシャルプランナー】FP2級、3級、AFPの違いと受験資格
この記事は、ファイナンシャルプランナー(FP)になりたいけど、次のような悩みのある方に贈ります。
- 色々なFP資格があり、違いがわからない。
- 自分に受験資格があるか、わからない。
- どのFP資格を受験すればいいか、わからない。
このページの要点
- FP資格には1〜3級(国家資格)、AFP、CFP(民間資格)がある。
- 格付けの高さは1級、CFP、AFP、2級、3級の順と考えてよい。
- FPとして活躍するなら3級、2級にとどまらず、AFPまでは取得した方がよい。
- AFPまで取得するなら、日本FP協会認定の教育機関(通信講座等)を利用すると、効率が良い。AFP認定研修を兼ねた試験対策内容なので、長くても6か月の勉強期間でOK(一発合格の場合)。
- AFP認定研修は、「試験対策」+「提案書の作成」が主である。
- AFP認定研修を修了すると、いきなり2級から受験できる。
- いきなり2級受験で合格すると、日本FP協会にAFPとして登録できる。
- 3級→2級→AFPの順に取得してもよいが、最低1年は覚悟する。
- 日本FP協会の認定通信講座にはフォーサイト、ECC、ユーキャンがある。
詳細は以下にてご確認ください。
1. FPは国家資格?民間資格?
FPには、国家資格と民間資格の両方があります。
国家資格、民間資格それぞれで、次のように名称が使い分けられています。
国家資格 | 民間資格 | |
---|---|---|
名称 |
ファイナンシャル・プランニング技能士 |
AFP
CFP |
名乗る条件 |
金融財政事情研究会、日本FP協会主催の試験や研修等に合格すること。 |
AFP:2級合格後、日本FP協会に登録。
CFP:AFP登録後、日本FP協会の試験等に合格。
詳しくはこちら |
2. FP1〜3級の違い
1級、2級、3級、それぞれの違いをカンタンにいうと、次のようなイメージでしょうか。
- 3級:入門レベル
- 2級:一般レベル(*1)
- 1級:プロレベル
*1:2級でもプロレベルの方は沢山います。
1、2、3級のどれも、一度合格すれば更新の必要はありません。
多くの資格と同じように、級の数が小さいほど格の高い資格となります。
もちろん、それだけ試験の難易度も上がります。
どのFP資格を受けるべきか?
@ すでにFP業界にお勤めの方
お客様からの相談が、お仕事に大抵含まれます。
お客様に満足していただくために、広く深く勉強する必要があります。
このため、2級以上の取得を望まれるのがほとんどでしょう。
A 学生、主婦、異業種、お金に興味のある方
人生全般に関わるお金の知識は、3級でもある程度身に付きます。
ただ将来、お金に関するアドバイザーのような職業を目指しているなら、最低2級は取得しておきたいところです。
3. FP2級・3級の受験資格
次の表で2級と3級の受験資格を比較してみました。
3級 |
2級 |
---|---|
FP業務に従事している者、または従事しようとしている者 |
・3級技能検定の合格者
・FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者
・日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者(*2)
・厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者 |
豆知識
(*2)の「日本FP協会が認定するAFP認定研修」とは、通信講座や学校でのライフプラン表の作成や添削課題の提出がこの研修に当たります。試験申し込み前にこの研修を終えていれば、いきなりFP2級の受験資格はOKです。
上の表での3級受験資格は難しい表現になっていますが、カンタンに言うと次のような方を指します。
「FP業務に従事している者」とは |
「(FP業務に)従事しようとしている者」とは |
---|---|
保険、税金、金融、不動産等のFP業界の方 |
FP業界に興味のある方(興味があれば受験OK) |
1級の受験資格について
1級の受験に興味のある方は、以下HPを参照してください。
一般社団法人金融財政事情研究会「受検資格と申請方法」
4. CFP、AFPとは?
CFPはサーティファイ・ファイナンシャルプランナー、
AFPはアフィリエイテッド・ファイナンシャルプランナーの略です。
CFP、AFPは次のようなイメージの資格です。
- AFP:一般レベル(*3)
- CFP:プロレベル
*3:AFPでもプロレベル、独立している方は沢山います。
4-1. AFP資格の取得
AFPはFP2級の試験に合格後、日本FP協会に申請し登録されれば名乗ることを許されます。
これは2級試験前に日本FP協会の認定を受けた通信講座や学校を修了していることが条件になります。
FP3級→FP2級の順に合格後、AFPに登録する場合は認定研修を実施している教育機関を受講しましょう。
2級に合格すると、申請用書類が届きます。
所定の期間内に申請しましょう。
4-2. CFP資格の取得
CFPはAFPであれば受験することができます。
合格するには、次の条件をクリアする必要があります。
@ CFP試験の6科目に合格
2、3級と同様に6科目の試験です。
すべてを受験せず、1科目ずつの受験でも構いません。
仕事、家事、育児などの状況に応じて、1科目ずつ受験して合格していくことが可能です!
A 研修の受講と修了
@の全科目に合格後、研修を受け、修了する必要があります。
B 実務経験を3年以上積む。
実務経験は多くの分野が対象となるため、現在のお仕事が対象になる可能性があります。
もし対象から外れても、日本FP協会の認定機関が実施する実務研修でカバーすることができます。
5. 2級とAFPの違い
FP2級の知識・技能に対して、AFPはさらに専門の研修を受講しているため、知識・技能のプラスアルファがあります。
この研修を受講している分だけ、AFPの方が2級より上位の資格と考えてよいでしょう。
AFP研修の中身は主に、「2級と同等の勉強」+「提案書の作成」です。
3級→2級の順に合格後、AFPへの登録を目指す場合は、重複して勉強する箇所が多くなります。
AFP登録を目指すなら、最初から認定教育機関での受講が時短やコスパの面からもオススメです。
日本FP協会の認定教育機関は以下のとおりです。
AFPになると、更新のために研修等の受講や会費が発生します。
具体的な違いは、次表をご覧ください。
2級 |
AFP |
|
---|---|---|
違い |
更新の必要なし。 | 更新が必要(2年ごと)。 |
メリット |
更新の必要がないので、次のような費用負担がない。
・単位取得用のセミナー費等 |
更新のために次のような研修制度があるため、業界の最新動向に追従できる。
・継続教育テスト |
デメリット |
自分で情報収集したり、勉強しなければ、法改正、金融、不動産など業界の最新動向から乗り遅れる。 |
更新のために、次のような費用負担がある。
・単位取得用のセミナー費等 |
なお、AFPの登録には猶予期間があります。
ご自身にとって、メリットを感じられたら登録すればよいと思います。
更新についての情報も以下に載せましたので、参考になさってください。
5-1. AFP更新(2年ごと)の詳細
登録後、2年間に単位取得(単位数:15)が必要です。
単位を取得するには、次の方法があります。
- WEB上での継続教育テスト
- 各支部が開催する研修セミナー出席
- セミナー講師をする。
- 本や論文などの執筆
単位を取得する方法としてポピュラーなのは、次の2つです。
@ 継続教育テスト
- 日本FP協会MYページにアクセスし、テストを受ける。
- 料金:1回900円
- 取得単位数:3
- 時間:いつでもOK(解答保留機能あり)
- 内容:毎月発行されるFPジャーナルを見ながら、課題を解答(20問)
- 単位取得手続き:テスト終了で自動的に完了。
A 各支部が主催する研修セミナー
- 料金:1回2,000円〜3,000円
- 取得単位数:2.5〜3.5
- 時間:3〜4時間
- 内容:各分野の経営者、有識者による講演聴講
- 単位取得手続き:セミナー受講後、アンケート提出で完了
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